英語を話すコツを考える。

日本語の発想を活かす

英語が話せないから話せるに転換するターニングポイントはいつなのか?

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私は2年半に渡るバックパッカーとしての旅を終了し日本に帰ってから、職場でたまに機会があって英語を話すと、よく-「どうやって英語を話せるようになったの?」と聞かれました。これに対する私の答えは、-『 勉強したからっす。』という非常に単純なものでした。ほとんどの人は簡単にこうやったからという話しを期待していたように思えますが、結構苦労して英語を話せるようになったので考えれば考えるだけ、結局そこに行きついてしまいました。(勿論、今も)

ただそんな私にも、英語を話せるようになるための重要なターニングポイントがありました。今回は英語が話せないから、英語が話せるへの手応えを掴んだターニングポイントについてお話ししていきます。

英語が話せるに変わるターニングポイントとは?


私は海外に行った当初、本当に全く英語が話せませんでした。最初に考えていた計画はとても安易なもので、英語のネイティブと知り合いその近くに長期滞在し、そこで英語の会話をしたり教えてもらえば自然と英語は上達するだろうというものでした。

 

 

無計画にホームステイをしたり(一カ月)、知り合った英語のネイティブの方の家に何度か滞在させてもらったのですが、私の英語が上達した形跡は全くありませんでした。


そこで英語が上達しなかった理由は、主に二つあったと考えています。

1, 相手には仕事、こちらには雑務があり話す時間があまりなかった
2, たまの話す機会も、英語の土台がないのでそれを活かせなかった


この状況では英語は上達しないと思い、都市部へ移動してどうするのかを考えることにしました。外国に行ってわかったことは、仕事や何かツテでもないと、意外と外国の方と接する機会自体あまりないので、英語を話す場を持ちえないということでした。

その時の様子はこちらにあるので、よかったらどうぞ。


そこで考えたのが、Language Exchange という方法です。日本語を勉強したい外国人にこちらが日本語を教え、こちらは英語を教えてもらうというものです。無料のタウン誌みたいなもので調べて電話したら、すぐに相手が見つかりました。相手は日本に留学経験があり日本語検定2級持ちで、日本語ペラペラのオーストラリア人青年。

彼は検定一級合格に向けて細かいニュアンスなど辞書を読んでもわからないことを教えてほしいということでした。この交流は結局二回行っただけで終了しました。理由は単純でこちらが全く英語を理解できないので、ずっと日本語で会話をすることになったからでした。相手はもっと続けたかったようですが...

私がこの頃知りたかった事は、英語をどう勉強すればいいのかということでした。その解答は中々みつけられなかったわけですが、そんな私を支えていたのは [誰かに英語を教えてもらえれば英語は話せるようになるさ~] という能天気な発想でした。

その後、本屋で英会話上達に役立つ本を探したり、英会話学校に通ったり(一カ月)、英語のプライベートレッスン(1時間の授業を16回)も受けてみましたみが効果はほとんどありませんでした。

その時の失敗?については、こちらをどうぞ。


私が知りたかったどうやったら英語が話せるようになるのかの解答は、Language Exchange でも、英会話学校でも、英語のプライベートレッスンでも得られませんでした。その解答が得られないから、あまり勉強に身が入らない状態のまま、それを教えてくれる人を探さなきゃと安易に考えるばかりでした。この状態がどのくらい続いたかというと、なんと約一年くらいの間ずっと続きました。そんなこんなで旅を続け、一年もボケっとしていたアホな私に、転機が訪れました。

 

 

それは、ある日、突然、このままじゃ恥ずかしくて日本に帰れないという強烈な危機感に襲われたのです。

ほんとに突然、そんな危機感/恐怖感に襲われたのです。なぜ恥ずかしいと感じたのかを推測すると、海外に行く前に友達に-「五ヶ国語くらい覚えて帰ってくるよ」と大口を叩いていたからかもしれません。

 

私はこの瞬間を境に、誰かに教えてもらうという考えを、全てゴミ箱に捨てました

 

どうすれば英語が話せるようになるのかという解答はわからないままだけど、それはもうしょうがないと割り切ることにしたのです。誰かに教えてもらうという考えを捨てたとき、そのとき初めて私は、自分自身で主体的に勉強する状態を獲得したと言えます。


このことが劇的に私の行動を変えていきました。


一番は、勉強への取り組み方が劇的に変化した点です。誰にも頼れないわけですから、自分で考えて勉強するしかありません。何をどう勉強すればいいのかは、わからないままなので、できることから手当たり次第に始めました。

最初に思い浮かんだのは英単語の暗記です。これ以外に良いアイデアが思い浮かばなかったというのが正直な感想です。

日本から持ってきていた英単語の本を使って、ひたすら英単語を暗記、暗記、暗記、暗記....。ほんとに英単語の暗記ばかりひたすらやりました。寝る時間、トイレ、シャワー、食事以外の時間、1日、15時間くらい、四日間ぶっ続けでやりました。なんで四日間だったのかは全く想いだせません。単純に暇だったのがその 4日だったのかもしれません。好きな作家が [手と脳による記憶中枢はつながっている] というようなことを言っていたので、ひたすら英語の単語を紙に書いて覚えて、本を見ずに覚えているかを繰りかえすという作業を四日間延々続けてやりました。こんなに集中して勉強したのは後にも先にもこの時だけです。

英単語の暗記により、どんな効果が得られたのか?


英単語の暗記を四日間ひたすら行ったことによって、どのくらいの効果があったかというと、当時、ビザのために通っていたコロンビアの英会話学校の担任教師がイギリス人だったのですが、勉強する前は彼の会話で聞き取れる単語が、0~1個だったのが、勉強した後は聞き取れる単語が、2~4個に増えたのです。

そう聞くと、-「えっ、たったそんだけ?」と思うかもしれませんが、私にとってその変化は [マジかよ!前より断然理解できた!] とかなり劇的なものでした。

もちろん先生の話すスピードが速くて大半はついていけないし、知らない英単語、英語表現など理解できない事のほうが多かったのですが、それでも英語の単語を詰め込む前と後では、相手の言っていることの理解できる量に天と地ほどの開きがあったのです。

 

その時の体験は、語彙を増やす事が、英語を話す力だけでなく聞く力をも向上させることを私に明示してくれたと言えます。

 

またその体験は私にとってもう一つ重要な要素をもたらしました。


それは本気で勉強すれば英語が話せるかもという期待を抱かせてくれた点です。

 


英語の勉強で辛いのは、自身の英語の上達(英会話上達)をなかなか実感できないという事が挙げられるでしょう。集中して英単語を増やすことで自身の英語上達を実感可能です。そしてその実感は、より意欲的に英語に向き合い勉強するためのさらなる原動力になります。

もし誰かに英語を教えてもらえばいいやと考えている人は、そういった考えは全部捨ててしまいましょう。

集中して英単語を覚えたことで、気がついた事とは?


集中して英語の勉強をするようになって気がついたことがあります。

 

それは英会話の実戦練習以外の部分は全部、自分ひとりでできるということです。

 

周りに英語を使える環境がなくても、創意工夫をすることで補っていけるということです。私は長い間、周りに英語が使える環境がないと、英語は話せるようにならないだろうと思っていました。

でも私が実際に英語を話せるようになった国(コロンビア)はスペイン語圏です。もちろん英語を話す機会をつくり、実践したのは事実です。ただそれは毎日のことではありません。むしろ英語を使わない日のほうがずっと多かったです。友達との日常会話は基本的にスペイン語なわけですし。そういった英語を使わない日にも、思考錯誤しながら英単語のストックを増やすことを中心に英語学習をしたことが、英語の上達に繋がっていきました。

英語を話せないなら、何を改善するべきなのか?


私が今英語の勉強を一から始めるとしても、まず英単語のストックをひたすら増加させます。

これが全てのスタートです。これが最も重要だという考えは今でも変わりがありません。土台がないということは話すための武器がないということです。

 

そしてその時必ず英語の基本文を組み合わせます。

 

その当時はどうやったら効率的なのかの指針を持ち合わせていなかったので、個々の単語の暗記から始めましたが、今なら英単語を覚える時は必ず基本文を利用しようと考えます。

 

 

 

基本文とは、

基本文:[主語 動詞 目的語/補語 ~ (+ 接着剤 説明)]
([主語  動詞 目的語/補語] までが、基本文の核)

英文は [主語] [動詞] [目的語/補語] [接着剤  説明] 四つの枠組みで構成され、それらの枠組みは状況に応じて個々に拡張したり、複数が拡張したりします。

[主語]        ,,,, I/You/He/She/We/They/It/名詞
[動詞]        ,,,, [~する] という意味を表すもの
[目的語/補語]  ,,,, 名詞/形容詞/me/you/him/her/us/them/it/たまに副詞。(単純に動詞に関連するものと考えるのも可)
[接着剤 説明] ,,,, 前置詞/不定詞/動名詞/接続詞/関係代名詞/関係副詞 etc (正確には接着剤効果のあるもの)

拡張とは、それが単独ではなく何かと一緒に利用されることで、[表現できる幅を広げていくこと] を意味しています。


基本文について詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。


英語において、基本文の核の配列は絶対的なルールです。そうであるならその配列を英単語のインプットに活用しないのはもったいないです。なので基本文を使い、そこに英語の単語をあてはめながらインプットを行います。

 

最初にインプットすべきなのは、絶対に動詞です。

 

英語は、最初に [~が ~する/した] ということを明示する言語だからです。

 

動詞のインプットは英語上達に絶対に欠かせないものです。

動詞の中で優先順位をつけるなら利用頻度の高い動詞(get, give, take, be, have等)からが効果的なので、それらを重点的にインプットしていきます。


詳しくはこちらを参考にしてください。

www.colombiacolom.net


そして少しづつその覚えた動詞に付属した形で、関連した [名詞] [形容詞] を、基本文の [目的語/補語] にあてはめて覚えていきます。動詞に紐付けた形で名詞と形容詞を頭に入れることで記憶を引き出しやすくするのです。

この時、主語は拡張させないで [I, You, He, She, We, They, It, 名詞単体] を利用すると、[動詞/名詞/形容詞] のインプットにより集中できます。


具体的にどうやって英文を作成していくのかは、こちらに詳しく書いてあるので読んでください。

www.colombiacolom.net


私は、インプットを行うときに一つ工夫をしていました。


その工夫とは覚える範囲を自分で限定するという単純なものです。


例えば A という単語の意味が、意味1, 意味2, 意味3と、三つあった場合、とりあえず最初は [意味 1 だけを覚える] ということです。[A  =  意味 1] という簡単な形で覚えることで、脳に簡単な形での意識付けをしていくということです。[意味 2, 3] の意味が [意味 1] に近い場合のみ、インプットするのは難しくないのでセットで覚えて、使用頻度が低いと思われる使い方は最初のうちは除外しておくのです。

当然、インプットしていないものはアウトプットできませんが、インプットしすぎてアウトプットしづらいという状況を避けることができます。

 

誰かに英語を教えてもらうという考えを捨てたことは、私にとって極めて重要なターニングポイントでした。ただここで注意してほしいのは、誰かに教えてもらうという考えを捨てたことは、私にとって重要なターニングポイントにはなりましたが、それはきっかけに過ぎなかったという点です。

重要なのはそこから自分が本気になって英語を勉強し続けたことです。英語が話せない主原因はあなたの中にあります。英語の学習をしているが、なかなか英語の上達を実感できない/英語が話せないと悩んでいる方は、一度時間を作り集中して英単語を覚えることのみ実行してみてください。それがあなたを変える重要な第一歩となるはずです。