英語を話せるようになりたい人が考えることの一つに、ネット等で英語の先生を探して、プライベートレッスンを受けて英語を上達させるという方法があります。今はインターネットの普及により、先生を探すのは以前に比べて格段に簡単になっているので、ちょっとやってみようかなと考える人は増加傾向にあるのではないでしょうか。
そんなプライベートレッスンを行う時に注意してほしい事を、私の経験を元に説明したいと思います。
英語のプライベートレッスンを海外で受けたらどうなった?
私はカナダにいる時に、英語のプライベートレッスンを一か月受けた経験があります。(1時間の授業を週に4回なので計16時間)
カナダに長期滞在している時、仲良くなった日本人の友達に、英語を個人で教えている現地の初老カナディアンを紹介してもらえたからです。
授業内容は彼が作成したA4、3枚分くらいの英文を私が読んで、理解できなかった単語、表現を質問して会話をするといったものでした。
その授業を受けて私の英会話能力が上達したのかというと、残念ですがほとんど上達しなかったと言えます。
プライベートレッスン自体に問題があったのか?
上達しなかった大きな原因は、二つあったと思います。
一つ目は、授業の内容が私にはハイレベル過ぎたという点。
用意された英文を読んでも私は理解できないことが多いのに、辞書の使用は禁止というルールだったので、先生の説明を聞いても理解できないまま授業が進んでいきました。そういった状況で上達を実感できるわけがありません。
二つ目は、彼が日本語を話せないので、こちらの要求を伝えられないという点。
英語中級者なら日本語は必要ないと思うのですが、英語初級者には日本語が全く通じない相手だと要求を伝えられないのは結構つらいです。
ここで彼の教え方が良くなかったのではという疑問も浮かびますが、他の3人の生徒の方に聞いたら、今まで数人の先生からプライベートレッスンを受けてきたけど、[彼が今ままでで一番良い英語の先生だ] と全員が言っていました。
私がその先生に授業を受けていた同時期に、彼には他に3人の生徒(全員女性)がいました。彼の誕生会があって、その時、他の生徒と顔を合わせたのですが、彼女達3人は私とは違い先生と普通に英語で会話をしていました。彼女達は英語が超ペラペラだったとは思いませんが、明らかに私とは違って時間をかければ先生と会話を成立させれらるだけの英語力を備えていたと思います。
彼女達と私の違いはどこにあったのか?
それは土台となるものを、ある程度身につけていたかどうかという点です。話しをしてわかったのですが、彼女達はしっかり日本にいる時から英語の勉強をしていて、自分の英語をさらに向上させるために、このプライベートレッスンを利用していました。
私の行動は計画性のないものばかりで、英会話スクールに通ったのも、
この英語のプライベートレッスンを受けたのも、英語が話せないことに悩んでいる時に、タイミングよく現地で知り合った日本人の友達に勧めてもらったからでした。(かなり安易な発想と言えます)
もちろんそれを行ったら自身の英語が急上昇すると思っていたわけではなく、それを行う事で、英語を話すためのコツのようなものを教えてほしいと考えていました。
私が間違っていたのは、そのコツのようなものを知ってからそれに沿って真剣に英語を勉強すればいいと考えていたことです。そうではなくコツをつかむためにまずガムシャラに勉強をするべきだったのです。
彼女達が持っていたような英語を勉強することへの真剣さを、その時の私は持っていなかったということです。
(深く考えず次の行動を決めてばかりの、かなりのアホアホマンでした)
プライベートレッスンが無駄な場合もある?
そうすると英語のインプットがほとんどされていない状態で、プライベートレッスンを行うことに意味はないと考えればいいのでしょうか?
私はそういった状態なら、ほとんど意味はないと考えています。
もし意味があるとすれば、英語の発音を矯正してもらう場合だけかなと思います。実際、私の発音があまりにも酷かったのを見かねたからか、先生は途中から授業内容を変更して、カリキュラムを発音練習の組み込まれたものにしてくれました。
その時、すぐに私の英語の発音が向上したという訳ではないのですが、その後その練習を自分なりに改良して行ったことで、私の発音が向上していったと感じています。
要するに、英語の発音を向上させる練習方法を、彼から学んだと言えます。
英語の発音に関する事は、本を読んだりするだけだとわかりにくいです。特にこの場合は、こういう舌の動きをするという事を分類立てて細かく説明してもらうと、後々それが効果を発揮してきます。なので英語のプライベートレッスンを受けるのは、ガムシャラにまず勉強しある程度の土台ができてからでいいと思います。
どうしても土台がほとんどない状態でそれを始めるのであれば、日本語の話せる相手を選び、発音の矯正を授業の中に取り込んでもらうことをお勧めします。