海外で英会話スクールに通って満足できたと感じる人はどのくらいいるのでしょうか?英語を話せるようになりたい人間と、ビジネスを行っている英会話スクールに何かしらの齟齬があるのはしかたがないかなとも思います。私がバックパッカーを始めた頃、海外の英会話スクールに通って理解した、こちら側とあちら側の考え方の違いと、そこから見える対処の仕方などをお伝えしたいと思います。
海外で英会話スクールに通ったらどうなった?
オーストラリアでホームステイを始めたものの、(ホームステイを始めた経緯はこちらを読んでください)
彼等が話しているのは本当に英語なのかという現実は変わらず、どうすればいいのか悩んでいた私に、ホームステイ先のお父さんが、食事の時こんなことを言いました。
-「You は、英語が話せるようになりたいんだろ?」
-「Yes, Yes, Yes, YEーーーS」
-「それなら、英会話スクールに行けばいいじゃないか?」
-「英会話の学校?」
-「それは、どこにあるのですか ?」
-「シドニーに沢山あるよ。場所は、この辺だよ(地図を見せて)。」
-「大きな時計がある所の四差路はわかるかい? 」
-「ええ、わかります。」
-「それなら、そこを、こう行って、こう行ったら、学校の看板が沢山あるから。」というような会話が行われました。(当然、ジェスチャー有りでですが)
彼に英会話スクールに通うのがおすすめだよという話しを聞くまで、私はそういった英会話スクールが沢山存在していることを知りませんでした。地球の歩き方・オーストラリア編を読んでいたのに、その部分を見ていなかった、または目を向けていなかったと言えます。(よく見ると結構載っていたのに.......)
これはそういった所で、お金を払い英語を勉強するという発想が基本的になかったからなのですが、なぜそういう発想がなかったのかというと、英語は誰かに無料で教えてもらおうと、非常に都合良く考えていたからでした。(我ながらアホですね)
考えても他に良いアイデアが浮かばないので「とりあえず、行ってみるか。」と思い、次の日に行ってみることにしました。数件回るも、結構、高いので却下して、最後に訪ねた最も安い英会話学校に決めました。(当時、月に450ドル)
ここでお話している英会話スクールは、日本でいう 〇ova みたいな語学学校です。クラス分けのテストがあり、私のクラスは下から二番目のクラスでした。一番下のクラスは英語の勉強をほとんどしたことがない方達が中心のクラスなので、実質一番下のクラスだったと言えますね。
授業内容ですが、学校の本に従って文法の勉強をしながら、状況によって教師がこちら側に意見/解答を求めてくるという感じでした。ではそこに一か月通って英語が少しでも上達したのかというと、全くと言っていいほど上達しませんでした。
これはその英会話スクールが悪かったと言いたいわけではありません。(心の底では金返せーと、猛烈に思っておりますが)
英会話スクールをおすすめしない人と、その理由?
英語が上達しなかった一番の原因は、英語のメカニズムを全く理解せず、インプットもしていなかった私にあります。そういった人が英会話スクールに通っても、英語が上達することはほとんどないと思います。
授業は基本的に、最もよくできる生徒とともに進行していくので、ほとんどの生徒は置いていかれ、発言する機会もほとんどありません。
正確に言えば、発言する機会がないというより、教師の質問の意味をほとんど理解できないので、それに対して発言のしようがないと言えます。
- 運よく教師の言っていることを理解できても、
- どうやって英語を話すかという スキルもないし、
- その前に必要なインプットがされていないので、
- 結局、何も話せず終わります。
残念なことですが、教師はそういった状況を是としています。それがきっと一番楽でスムーズなのでしょうから仕方がありません。
上達しなかった一番の原因は私にあったのは間違いないのですが、言っておきたいのは、学校側または教師側がこちらの英語の能力を向上させる技術があるのかと言えば、怪しいかぎりです。
カナダにいる時に、知り合ったカナディアン10数人に聞いたのですが、多くの英会話スクールの教師は、カナディアンで英語が話せれば基本的に誰でもなれる仕事だそうです。今はどうかはわかりませんが、日本の英会話スクールもほぼ同じ基準で受かると言っていました。カナダから日本の英会話スクールに応募して、受かったら日本で稼ぎながら異文化体験をする人もいると聞きました。
もちろん全ての教師が英語を教えるスキルを持っていないなどと言うつもりはありませんが、本当のスキルを持っている人は少数だと思います。
英会話スクールでおすすめしたい策は?
もし英会話スクールを利用するのであれば、参考にすべきは学校で出会ったT君が行っていた方法かなと思います。彼は学校を1ヶ月ずつで変更して、クラス分けの際なるべく下のクラスに入れてもらっていたそうです。
その理由は、下のクラスに入れば他のクラスメートに比べて英語ができるので、英語を話す機会を増やすことができるからです。他のクラスメートにしてみれば、いい迷惑なのですが、彼は英会話スクールでいかに自身が英語を話すかを考え実行したといえます。
何かを習得するには、ある程度、そういったガツガツした部分が必要だと思います。
また語学学校に通ってわかったことは、何も勉強していない状態で語学学校に通っても、全く意味がないということを理解できたことです。
英会話スクールに通えば、自然と英語が上達するわけではないということを体感して始めて理解できました。残念なくらい遅いと言えますが...(トホホ)
ただこの事は私にとって一番のメリットだったと言えます。この後、コロンビアに行くまで語学学校に通うことはありません。コロンビアで英会話の学校に通った時は、この時の失敗を活かすことができたと思っております。(学校にはビザの更新のために通ったという側面もあります)
もし外国で英会話スクールに通うか迷っている場合、ある程度、英語の勉強をしてから語学学校に通うことをお勧めします。最低限の下地がないと、授業で何が行われているのかさえ理解できません。そこをクリアしてからでも、英会話スクールに通うのは遅くはないと思います。英単語等のインプットが無いとアウトプットはできません。そのことを理解して英会話スクールを利用しましょう。