英語を話すコツを考える。

日本語の発想を活かす

英語を話すときは英語で考えろを実践したら、猛烈に頭にきて対策を考えた

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英語を話すときは英語で考えろ。この言葉は、英語を話すのに必要なこととして、英会話上達の本などで取り上げられることが非常に多いフレーズです。皆さんも一度くらいはこのフレーズを見たり聞いたりしたことがあると思います。それを聞いた英語学習者はどんな感想を抱くのが一般的なのでしょう?

 -「きっとそうだよな。」や、
 -「う~ん、それはハードル高いんじゃない?」等でしょうか。

考えてみると非常に興味深いフレーズなので、今回はこの [英語を話すときは英語で考えろ] に焦点を当てて、目指すべき道はどこなのか考察したいと思います。

英語を話すには英語で考えるべきなのか?


英会話の本などで、沢山の英語熟練者が、英語を話すときは英語で考えるべきだと言っています。それ見て実践した人の割合はどのくらいになるのでしょう?

英語がなかなか話せるようにならず悩んでいる方は、一度くらいは挑戦したことがあるのではないでしょうか。

 

 

私は英語がなかなか話せるようにならず苦しんでいた頃、英語学習の過程で何度もそれを実行してみました。

英語初心者が、英語を話すときは英語で考えてみたらどうなった?


私がそれを実行した結果の気持ちの変遷は以下の通りです。

=>  [英語を話すときは英語で考えるのか~、やってみよう]
=>  [英語で考えるんだよな。う~ん、難しいな~]
=>  [うーん、ホントにみんな英語で考えてんのかな~?] 

=>  [あーちきしょー。全くできんぞー!]

=>  [んーむ...残念ながら俺にはできないような...]
=>  [というより、何かが違うんじゃないか(むむむむー)...]

 

なかなか英語が話せるようにならなかった私は、学習過程で模索しながら [英語を話す時は英語で考える] ということを何度も試みました。どうすれば英語を話せるようになるのか皆目見当もつかなかったので、手探りの中、少しでも良いと思われるものは実践したつもりです。
 
[英語を話す時は、英語で考える] を実行して最終的に私が抱いた感情は、
-「そんなこと本当にできるの?
-「それって無茶ぶりなんじゃない?」というものでした。

 

そして最終的に行きついた私の結論は、気軽に英語を利用できる環境が周りにないと、それを行うこと自体が難しいというものです。

 

もちろん絶対にそれが行えないと言いたいわけではなくて、整った環境がないと、それを実行/実践することは、なかなかに難しいのではないかということです。

なぜ多くの英語熟練者が、英語を話す時は英語で考えろと言うのか?


考えられる理由は二つあります。

一つ目は、彼等/彼女等(英語で考えろと言う人)の多くは、帰国子女、英語圏に留学していた、または英語圏で仕事をしていた人達だからです。
 
彼/彼女等が容易に英語を身に付けたとは思いませんが、普通の人に比べれば、周りに英語を気軽に利用できる環境があった人という事ができます。


これは、良い意味で彼等は絶対的な特権階級に属していた人達ということができます。


周りに英語を気軽に利用できる環境がある人と、周りに英語を気軽に利用できる環境がない中で勉強している人の感覚には大きな違いがあります。彼等には、勉強したものをすぐに実践で試し、間違っていれば訂正し再トライできる環境がありますが、日本で生活してそういった環境を持っている人はほとんどいません。そこに大きな違いがある以上、同じようにはできないと考える方が妥当でしょう。

 


二つ目の理由は、あまり深く考えているわけではなく、ただ単純に現在自身がそういう形で英語を話しているので、軽いアドバイスとしてそう言っている

ぜひ聞いてみたいのが、そういう発言をしている特権的な環境を持っていた人達は、もし自身が英語を学ぶ段階で、周りに気軽に英語を使える状況がなかったとしても同じアドバイスを自分にするのかと。(それが悪いということではなく、まあそういうものだろうと)

私はそれをどうやって克服したのか?


私は [英語を話すときは英語で考える] を試みては何度も挫折したので、その考えを捨てて、日本語を英語を話すためにどうやって活かすかを考えてきました。

私が行ってきたのは主に以下の二つです。

  • 1, 日本語の感覚を活かすこと
  • 2, 英文を小さく考えること

我々が長い年月をかけて身につけてきた言語(日本語)の感覚を、新しい言語学習時に活用しないのは非常にもったいないと思います。確かに日本語と英語の言語間には非常に大きな違いがあるので、日本語の感覚の全てを活用して英語を話すというのは難しいです。でも大きく異なる言語間の間にも、確実に活用できる部分は存在しています。それを活用することで英語を身につける労力を軽減できるはずです。

そこで重要なのは、日本語のルールに英語を載せていくのではなく、あくまでも英語のルールの上に日本語の感覚を載せていく点です。


簡単に言えば [私は(が) ~する ~を/に  (+~と) (+~で)] という文の流れで、 まず日本語を考えるということです。そこに英語を載せていきます。


この英文構成の流れは絶対なので、その流れに沿って英単語を当てはめられるように、日本語を考える時は、日本語を英文の流れで思い浮かべるようにします。

例えば、I   ate   sushi   with   my   friend   in   Shibuya   yesterday. は、

[私は昨日渋谷で友達と寿司を食べた] と考えるのではなく、[私は食べた 寿司を 友達と 渋谷で 昨日] という流れで日本語を考えるようにします。

 

 

 

英文は基本文で構成されています。

基本文とは、

基本文:[主語 動詞 目的語/補語 ~ (+ 接着剤 説明)]
([主語  動詞 目的語/補語] までが、基本文の核)

英文は [主語] [動詞] [目的語/補語] [接着剤  説明] 四つの枠組みで構成され、それらの枠組みは状況に応じて個々に拡張したり、複数が拡張したりします。

[主語]        ,,,, I/You/He/She/We/They/It/名詞
[動詞]        ,,,, [~する] という意味を表すもの
[目的語/補語]  ,,,, 名詞/形容詞/me/you/him/her/us/them/it/たまに副詞。(単純に動詞に関連するものと考えるのも可)
[接着剤 説明] ,,,, 前置詞/不定詞/動名詞/接続詞/関係代名詞/関係副詞 etc (正確には接着剤効果のあるもの)

拡張とは、それが単独ではなく何かと一緒に利用されることで、[表現できる幅を広げていくこと] を意味しています。


基本文について詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。


英語を小さく考えるとは、最初のうちは、できるだけ単純な形で英文を作成することを意味しています。

単純な形とは [主語] [動詞] [動詞に関連] [接着剤 説明] という四つの枠組みの内、なるべく[接着剤 説明] は利用せず、他の三つもできるだけ拡張させない形で利用することです。

そうすると、自身で形成する英文は [主語 動詞 目的語/補語] という基本文の核の部分となります。[主語] を拡張させなければ、[主語] になるのは [I, You, He, She, We, They, It, 名詞単体] のどれかなので、[誰々は(が)  ~する/した ~を] という流れに英単語をはめ込むだけになります。


この時に試みてほしいのは、もし思い浮かんだ日本語を英文にできない場合、

a, 日本語の動詞を変える。(意味の近いもの)
b, 日本の文全体を変える。(意味の近いもの)


ことで英文の作成を目指すのです。

 

思い浮かんだ日本語をそっくり英文にする必要はありません。英文にしにくいと感じる日本語の文だったらそれを素早く違う日本語に変換していきましょう。

 

重要なのは 妥協点となりえる日本語を探すことです。

 

それも英語を話すための重要な技術です。


日本語を活かす方法については、こちらも参考にしてください。

www.colombiacolom.net


そういった能力を鍛えるためにも、日本語を英文作成に活用することは決して無駄にはなりません。そういった事をコツコツと繰り返したことで私の中に英語を話すための基盤が形成されたと考えています。

もし英会話が上達せず悩んでいるのなら、日本語の活用を考えてみてください。そこに技術と動詞を上乗せしていくことが英語上達への突破口になるはずです。


突破口への重要な鍵となる動詞については以下の記事を、

www.colombiacolom.net


英語を話す技術については、以下の記事を参考にしてください。

そうすると英語を話すときは英語で考える必要はないのか?


最終的には、英語を話す時は英語で考える必要があります。

今現在の私が英語を話している時はどうしているかを考えてみると、表面上は英語を話している時は、英語で考えているように見えます。ただこれは、一朝一夕にできるようになったわけではありません。


私がたどったステップは以下のようなものです。

  • 日本語 => 英語という変換を繰り返したことで変換速度が速くなる。
  • その効果で英語の感覚を少しずつ理解しながらインプットが増加する。
  • 相手の話す英語のスピードについていけない大きな壁に直面する。
  • そこから英語を話すときは英語で考えることを再試行。
  • そこに +α を補足することで徐々にスピードについていけるようになる。


つまり英語を話すとき英語で考えるべき最大の理由は、相手の話す速度についていくためです。(それについては、リスニングの時に詳しく説明予定です)

もしなかなか英語が上達しない/話せないことで悩んでいるのであれば、最初はハードルを下げて日本語の感覚を有効活用し、そこにいくまでのステップを踏んでみてください。

 

日本語の感覚を活用することは、遠回りに見えるかもしれませんが決して無駄ではありません

私は英語を話そうと考えた時、無意識のうちに日本語が英語の配列になりますし、言いたいことがパッと頭に浮かばずに、-「え~っと、〇〇って何て言えばいいかな~」などと考える時、無意識に日本語で考えながら英語を引き出そうと試みます。これは英語を勉強する過程で、そういう練習を積み重ねてきたからこそできることで、私にとって英語を話すための大いなる財産となっています。そういった積み重ねはあなたの英語を話す力を確実に向上させます。