我々は日本語で日付を表現する時、何月一日(ついたち)、二日(ふつか)、二十日(はつか)、何月上旬/中旬/下旬等、読み方の変化や数字以外の表現を何気なく使っています。そういう要素が母国語にない人達には、当然それらは面倒なものに感じるはずです。そういった面倒な要素は英語(または第二言語)を勉強する場合にも頻繁に現れてきます。今回はそういった点を意識しながら、英語で日時をどう表現していくのか考えます。
日時を英語で表現するには?
日時を正確に言えば日にちと時間/時刻ですが、ここではもう少し広げて [日にち, 曜日, 週/月/年, 時間, 時刻] について考えます。
英語はまず [主語 動詞 動詞に関連] という基本文の核を作成し、足りない部分を [接着剤 + 説明] で埋めていくのを基本とした言語と言えます。
日にち、曜日、週/月/年、時間の基本配置は、基本文の核の後です。(文の頭に配置することも可能)
=> Bob met her yesterday.
それに対して時刻は、動詞に関連に配置されます。
=> It's nine ten. (9時10分です)
基本文とは
基本文:[主語 動詞 動詞に関連 ~ (+ 接着剤 説明)]
([主語 動詞 動詞に関連] までが、基本文の核)
英文は [主語] [動詞] [動詞に関連] [接着剤 説明] という四つの枠組みで構成され、それら四つの枠組みは状況に応じて個々に拡張したり、複数が拡張したりします。
[主語] ,,,, I/You/He/She/We/They/It/名詞
[動詞] ,,,, [~する] という意味を表すもの
[動詞に関連] ,,,, 名詞/形容詞/me/you/him/her/us/them/it/たまに副詞(正確には動詞に関連するもの)-[目的語/補語] でも可
[接着剤 説明] ,,,, 前置詞/不定詞/動名詞/接続詞/関係代名詞/関係副詞 etc (正確には接着剤効果のあるもの)
拡張とは、それが単独ではなく何かと一緒に利用されることで、[表現できる幅を広げていくこと] を意味しています。
基本文について詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。
日時は英語においてどう付け足されるのか?
英語において日時は、大抵、接着剤を用いた [接着剤 +α] で利用されるのですが、一部接着剤を用いずにそれ単体で利用可能な便利なものが存在します。
接着剤なしで説明を付け足せる日時は、
=> yesterday(昨日), tomorrow(明日), today(今日), tonight(今夜), now(今)
配置場所は接着剤を使う場合と同じで、基本的に基本文の核の後です。
例文
=> I met her +yesterday. (私は会った 彼女に 昨日)
=> I'm going to meet her +tomorrow. (私は会う予定です 彼女に 明日)
=> I'm going to meet her +tonight. (私は会う予定です 彼女に 今夜)
未来/将来を表現する [be going to] の使い方は、こちらを読んでください。
続いて頭に入れたいのは
=> this morning(今朝), this afternoon(今日の午後), this evening(今晩)
例文
=> I met her +this morning. (私は会った 彼女に 今朝)
=> I'm going to meet her +this evening. (私は会う予定です 彼女に 今晩)
[yesterday] は過去、[tomorrow] は未来/将来についての文との組み合わせになりますが、[tonight, this moring/afternoon/evening] は過去、未来/将来の文ともに組み合わせ可能です。また [this] の部分は [yesterday, tomorrow, 曜日] に変更可能です。
これら接着剤なしで付け足せるものは身近な日にちなので、そこに他の日時をどう連動させていくのかを考えます。
前置詞などを利用した日時の表現
接着剤なしで表現できる [昨日, 今日, 明日等] 身近な時間から少し時間帯を延ばします。
明日 => 明後日 => 3日後
昨日 => 一昨日 => 3日前
明後日 => the day after tomorrow
一昨日 => the day before yesterday
3日後 => in three days/three days from now
3日前 => three days ago
明後日と一昨日は、[the day] の後に線を引くと理解しやすくなります。
明後日 => the day/ +after tomorrow
一昨日 => the day/ +before yesterday
それでも何だか面倒に感じませんか?(私だけでしょうか?)
これが [yesyesterday(またはyesterday2)][tomotomorrow(またはtomorrow2)] といった明日/昨日を連想させる1ワードの単語だったらそんなに面倒には感じないだろうと考えています。(勿論そんなものは存在しませんが)
そんなことを考えている私は大抵、明後日と一昨日を下の形で表現します。
明後日 => in two days
一昨日 => two days ago
[in +日時] は今から見て何日後なのかを表現し、[日時 +ago] は今から見て何日前なのかを表現します。
例文で見ると、
=> I'm going to meet her +in two days. (私は会う予定です 彼女に 2日後{明後日}に)
=> I met her +two days ago. (私は会った 彼女に 2日前{一昨日})
要するに、3日前/後(またはそれ以降の日にち)で利用する [in, ago] を前倒しして使うということです。もし明後日、一昨日を [the day ~] で表現するのを面倒に感じるならこちらで対応しましょう。(in 〇days は、〇days from now でも表現可能です)
この [in, ago] は時間にも対応していて、
[何分後に =>in 20minutes] だったり、
[少し前に =>a while ago] と身近な時間にも対応可能です。
([ago] は前置詞ではなく副詞ですが、まとめて接着剤効果のあるものと考えると楽です)
さらに時間を延ばしていきます。
今日 => 今週
明日 => 来週
昨日 => 先週
今週の何曜日 => on Sunday (今週の日曜日)
来週の何曜日 => next Sunday (来週の日曜日)
先週の何曜日 => last Sunday (先週の日曜日)
再来週の何曜日 => a week next Sunday (再来週の日曜日)
先々週の何曜日 => a week last Sunday (先々週の日曜日)
補足: [a week] を、[two weeks] に変えれば3週間後の何曜日、さらに [a month] に変えれば再来月の何曜日と表現可能です。
曜日の無い場合の再来週, 3週間後や、先々週, 3週間前は、
再来週 => the week after next/in two weeks/two days from now
先々週 => the week before last/two weeks ago
3週間後 => in three weeks/three days from now
3週間前 => three weeks ago
補足: 再来月なら [the week] の部分を(the month)、再来年なら(the year)で表現可能です。
ここでも [in][ago] が活躍をしてくれるので有効活用しましょう。
続いて日時に違う変化をつけてみます。
毎週~ => every Sunday (毎週日曜日)
週/月に~回 => once a week/month (週/月に 一回)
補足: on Sundays(毎週日曜), mornings(毎朝), nights(毎夜), と表現することもできます。
例文
=> I meet her +every Sunday. (私は会う 彼女に 毎週日曜日に)
=> I meet her +twice a month. (私は会う 彼女に 月に二回)
このように日時の表現は、接着剤のいらない [yesterday] 等の簡単なものを軸にして、そこに似たもの/関連したものを紐づけて記憶を引き出しやすくしましょう。
英語で時間・時刻を表現するには?
何時何分という時刻の表現は、英語においても頻繁に会話の中に登場します。
時刻の表現で簡単なのは、
=> It's ten oh four. (10時4分です)
=> It's nine ten. (9時10分です)
[10:04][9:10] =>[時間 + 分] と順番に表現する方法です。([oh] はなくても問題ないのですが、1分~9分に [oh] を付ける方が時刻と記憶を結び付けやすくなるのでお勧めです)
これに [もうすぐ何時, 丁度何時] という表現をセットにしておきます。
=> It's almost ten. (もうすぐ10時です)
=> It's ten o'clock. (丁度10時です)
基本これらを軸に時刻を表現すれば問題ないのですが、面倒なことに時刻の表現にはよく使われるものがもう1つ存在します。
=> It's 10minutes past eleven. (10分です 11時過ぎた)-[11:10]
=> It's 10minutes to eleven. (10分です 11時まで)-[10:50]
[何時過ぎた => past] は30分までに利用され、31-59分までは [何時まで => to] が利用されます。5の倍数の時は [minutes] は省略可能で、15/45分は [quarter]、30分は [half] で対応可能です。
=> It's quarter past eleven. (15分です 11時過ぎた)-[11:15]
=> It's half past eleven. (30分/半です 11時過ぎた)-[11:30]
=> It's quarter to twelve. (15分です 12時まで)-[11:45]
30分を過ぎた分は31-59分と表現せずに、次に来る~時から [引いた分 +to] で表現するので慣れないと頭が混乱します。
私はこの時刻の表現を身につけるために以下の方法を使いました。
- a, [minutes] を省略しない
- b, その後に線を入れて一度そこで間を取る
まず [minutes] を省略しないことで [何分です] という部分が先にあるという点を意識します。(最初は5の倍数の時も [~minutes] を省略せず、[quarter, half] も利用しません)
その意識付けができたら [いま何分です +past],[あと何分です +to] のコンビネーションを頭に入れ、切れ目の部分で対応できるようにする方法です。
1, いま何分 +何時過の
2, あと何分 +何時まで
=> It's 4minutes/ +past nine. (いま4分です 3時過ぎの)-[9:04]
=> It's 4minutes/ +to nine. (あと4分です 3時まで)-[9:56]
自分が時刻を表現するだけでなく、相手に時刻を聞く/尋ねる場合の表現も覚えておきます。
=> Do you have the time ?
=> What's the time ?
=> What time is it ?
どれも [何時ですか?] と時間を簡単に尋ねる表現です。
この尋ね方と同時に [~をするのに必要な時間の表現] も一緒にインプットしておくとさらに効果的です。
=> How long does it take ? (どのくらいかかりますか/必要ですか)
=> It's 20minutes. (20分です)
=> It's 2hour half. (2時間半です)
=> It takes 20minutes. (20分かかります/必要です)
ここに説明を加えることも可能です。
=> It's 20minutes +to get to the station +from here +by bus.
他にも色々と説明を付け足していけるので、何を付け足せるかを考えながら勉強しましょう。
[It's ~/It takes ~] はこちらに利用例が載っているので、よかったらどうぞ。
重要な前置詞との組み合わせ
他にも重要な前置詞と日時の組み合わせがあるので、それもセットでインプットしておきましょう。
時間のある時点-(at) => at 8 o'clock.
幅のある時間-(in) => early/late in the morning.
~以内に-(within) => within an hour.
~までには(~する/なる)-(by) => by tomorrow morning.
~まで(~な状態が続く)-(until) => until next week.
(いついつ)の前に-(before) => before 7 o'clock.
(いついつ)の後に-(after) => after school.
(いついつ)から-(from) => from 10 o'clock. (完了形の場合は [since])
(定刻より)~遅れて-(behind) => 10minutes behind schedule.
~の間-(for) => for 3 weeks.
~期間中-(during) => during the spring. (一部の時期でも可)
~の間中ずっと-(through) => through the month of February.
これらは全て [接着剤 説明] で形成され、基本文の核の後で通常利用されます。自分で色々と例文を考え当てはめていくことで、どういった場面でどの動詞等と組み合わせて使うのかをインプットしていきましょう。
前置詞と前置詞を含む接着剤については、こちらの記事を参考にしてください。
何も意識せずにインプットを行うより、アウトプットすることを想定してインプットを行う方が英語を話す力を向上させていけます。繋がりを意識する、使い方を限定する、面倒なものを整理する等、自分なりの工夫を積み重ねることで英会話を上達させていきましょう。